スマブラSP理論

この理論は、

 

「スマブラをプレイする上で、プレイヤーに要求される能力は何か」

 

という話と

 

スマブラのゲーム内における

 

・立ち回り

・コンボ

・復帰阻止

 

などと言った、

 

「試合の中における実践的理論」

 

というような構成を取っている。

 

前者はあまり話している人を見たことがないので、何かの参考になれば幸いだ。

 

後者は逆に、スマブラコーチのカイトさんが動画で話していたことをもとにこの記事に組み込んだものだ。

 

また、この理論は未完成だ。もっと書き加えるべきことや改善すべきところはあるだろう。

 

項目によっては全然書いていない部分もあるかもしれない。

 

改善すべき部分に気付いた方は、僕に教えていただいても良いし(編集するかは保証しない)、ご自身で改訂版をまとめてもらっても良いだろう。

 

お好きにどうぞ。

 

 

スマブラをする時に要求される能力・スキル

 

操作精度・筋力(操作)

 

〜操作精度・筋力とは〜

 

 コントローラーを操作して、自分がイメージしたことをそのまま画面に反映させる能力

 

「トレモでできるようになったのに試合ではできない!」と言うのとはあまり関係なく、言い換えればこれは

「トレモで特定の操作ができる能力」である。 

 

〜鍛え方〜

 

・コンボやテクニックの反復練習

(難しいコンボや操作を一度やってみた時に、それぞれの入力のタイミングや入力の長さなどを、今のは速すぎた、遅すぎた、短すぎた、長すぎた、といった「ミスの原因」をその都度理解し調整するを繰り返す。つまり「反復練習」をすること。速すぎたのなら遅くして、それで遅くなり過ぎたらまた速くして・・・の繰り返し。)

例:空ダの入力で、Bボタンを押してから左スティックを入れるタイミングが、速すぎるのか遅すぎるのか、その感覚を遅めたりはやめたりを繰り返して身につけていく。

 

・基本動作の反復練習

(基本動作→復帰、ターン、ステップ、SJ、崖奪い、クイックetc...)

(筋トレでもあるので、筋肉が悲鳴を上げるくらいでトレーニングする方が上達は速いはず。

大会前など、調整したいときはハードな練習は控えた方がいいかも。)

 

・1.5倍速スマブラ(素早い操作が求められ、結果的に筋トレになるから)

 

鍛えるのは「1、筋肉」「2、操作感・操作方法・操作タイミングの感覚」 

 

 

 

 

思考力(思考)(思考スピードを含むかも)

〜思考力とは?〜

 

持っている知識や情報、相手のそれまでの動きなどを考慮し、自分が何をするかを考えたり、相手が何をしたいのかを考えたり、この先の試合展開を考えたり、その時その時に何を優先するのかなど、あらゆることを考えたりする能力。

 

また、思考力は操作と密接に関係している。

「この操作をする」と言うことも思考ができなければ、うまくできないことなのである。

トレモでできても実践でできないことがよくあるのは、思考をがまとまっていないから。

コンボだけを切り取った思考ではなくて、試合では「この状況から次にこれを狙う」などと言った、もっと「文脈」が生まれてくるので、切り取ったままのコンボの操作の思考だけでは、連続的で文脈的な試合中のコンボは、最初はうまくいかないことがあるのだ。

(あくまで思考力についての章です)

 

〜鍛え方〜

 

・知識をたくさん蓄える(フレーム周り、コンボ火力、撃墜択、ゲームの使用etc...)

 

・動画を見る(ポーズしながら撃墜択や考えたことをメモに取る、メモが取れない状況の時はポーズしながら頭で考える、ポーズせずに流れで考えながら見る、)

 

・事前に状況ごとのセットアップや動きを考える(それを実践で試すことでより効果を発揮する)

 

・実践で状況状況で考える

 

〜思考プロセスのパターン〜

 

1、相手が何をしたいかを考える→自分の行動を選択する(様子見タイプ)

2、自分が通したい行動を考える→それに対して相手が何をしたのかを見る(攻めタイプ)(主にローリスクハイリターンな技、つまり「そのキャラの押し付け技」を使う時の思考)

 

 

 

 

思考スピード(判断)(思考スピードというより判断、判断力)

〜思考スピードとは?〜

 

ボーッとしていると相手に攻撃されてしまうため、常に思考し、考えを瞬時に切り替えたりして、相手に隙を見せないための能力(実践的)

迷わない力、常に思考を進め続ける力

 

〜鍛え方〜

 

・知識を蓄える(思考のきっかけ)

知識が乏しければ思考は深くならない。

 

例えばパルテナの空Nにあたったら高火力を取られると言う知識がなければ、「まずは空Nに当たらないようにしよう」と言う風な思考ができない、

 

また、その知識の定着が浅ければ、試合という展開の速いゲームの中において、瞬時に、究極的には無意識に、警戒すべき相手の行動に対応する行動ができるようにならない。

パルテナの空Nがやばいという知識があっても、実践経験や動画視聴などで何度も復習せずに、その知識の頭への定着が甘いと、いざ実践になった時にはうっかり忘れていて簡単に空Nに当たってしまうなんてことはあるあるである。

 

・1.5倍速スマブラをする(多分、操作自体が早いので、すぐに頭を切り替える必要性が出てくるため)

 

・コンピューターと対戦する(対人戦ほどでなくても)

 

・実践経験を積む(スピードは実践において要求されるものであるため、一番鍛えられる方法でもあるかも?)

 

☆コラム☆

〜思考力と思考スピードの関係性〜

 

思考力は様々な知識を蓄え、動画を見て考え、事前に状況ごとにセットアップを考え、実践でも考えながら対戦することで鍛えられるが、

思考スピードも同様に、知識が必要であるところが共通している。

異なるのは、実践において素早く思考するという経験によって鍛えられやすい能力である点。

思考力がなければ思考スピードをいくら速めても効果が薄く、思考力を高めても思考スピードが遅ければ実践で使い物にならない。

お互いがかなりシナジーを発揮して活用されるものである。

また、思考スピードを鍛えることで、思考力を鍛えるスピードも向上するので「相互に鍛え合う」というような関係性でもある。

 

 

 

 

画面を見る力(動体視力)

〜画面を見る力とは?〜

 

その時に必要な情報を画面からインプットする能力

また、焦らずに視点を安定させる力(メンタルと関係している)

また、どの情報を画面からインプットすべきかを考える力(思考力)

 

〜鍛え方〜

 

・それぞれの状況で、画面のどこを見るべきかを事前に考えておく

↑先ほども書いたが、見るべき場所の正解が難しいため、事前に考えておくことが重要。

自分のキャラの動画を見て自分があたかも対戦しているかの思考回路で動画を見る(具体的には、相手キャラ中心に見たり、相手の%を見たりして、「自分ならこの状況で何をするか」をじっくりと考える。)

%をみていると相手に攻撃されたり、ちょっとした隙を晒すと攻撃をくらってしまう。

 

・相手キャラが狙いたい複数の択を理解する

(いわゆるキャラ対策。状況ごとに狙ってくるであろう複数の択を理解することで、その択を出してくるタイミングまでにどういう動きをするのかをみて、そこから何を狙ってくるのかを絞れたりもできるだろう。)

 

〜活用のされ方〜

 

思考しつつ、画面を見て情報をインプットする、そのインプットをもとにまた思考する、の繰り返し「どこを見るのか」「何をインプットするのか」

それによって、自分が何をするのかを思考し、判断し、操作し、画面に反映され、インプットし・・・

 

〜注意点、弱点、穴になる部分〜

 

何か思考している時に、他のところを見ていて相手の動きを見るのを忘れてしまってその隙を突かれたりする。

 

例:自分の%確認に追われていて、相手の動きを見るのが疎かになっていた時に、相手に隙を晒してしまう。 

 

画面のどこを見るのかは、「思考」に左右される。

  

 

 

 

ゲームの知識・理解度(知識)

〜ゲームの知識・理解量とは?〜

 

ファイター、 ステージ、フレーム周り、後隙、ステージ変化、崖上がりの択、キャラごとの立ち回りにおける強い選択肢など、ゲームにおけるあらゆるデータを記憶し、理解している量のこと

 

予測する力を与えてくれる

 

※思考力に非常に影響する。

 これらを踏まえた上で思考がなされるため、より多くの知識を持っていて、理解が深いプレイヤーの方が有利。知識は土台

 

〜鍛え方〜

・わからないことはすぐ調べる

・覚えるべき知識をまとめて覚えるようにする(勉強)

・フレーム表を覚える

・ステージ変化の時間を調べる

・うまいプレイヤーの動画をたくさん見る

 

 

 

 

 メンタル安定力(メンタル)

 メンタルは、冷静な判断を下すために非常に大事、メンタルが安定していないと判断に迷ってしまったり、間違った判断を下してしまう可能性が高まる、

 

また、操作制度にも関わってくる

 

判断力(思考力)が落ちることによって、頭の中で、「これをしよう!」と決めるのが遅くなり、手に反映されるのも遅くなるし、それだけではなく、手の筋肉がいつもどおりに動かなくなり、操作が遅れてしまって、反撃確定を逃してしまったりする。

 

画面に写っているものにおける理論(実践値)

 

それぞれのポイント

〜抽象的に考える〜

・抽象的な「ガード、回避、暴れ、様子見、引き行動」と言った選択肢に対して、自分のキャラの選択肢を用意する方法

(なぜ抽象的と言っているかというと、全キャラに共通する行動だからである。)

↓抽象的に考える時のプロセス↓

1、「ガード、回避、暴れ」など、全キャラ共通の概念としての選択肢に対して、自分のキャラが出せるそれぞれへの解答の選択肢を整理する

2、キャラごとに具体的な対策を練る(抽象から具体に落とし込む)

 

〜具体的に考える〜

・具体的な「このキャラのこの暴れ」と言ったような選択肢に対しての回答を用意するという対策の仕方

 

↓具体的に考える時のプロセス↓

1、特定のキャラに対しての、特定の状況の対策を練る

2、その対策をもとに、他のキャラで応用はできないかを考え、派生していく(汎用性を高める、抽象化する)

 

(崖上がりは全キャラ共通部分が多い、着地狩りも比較的共通部分が多い、次に復帰阻止、立ち回り、と言った感じか。これを参考に、抽象的な部分から考えるのか、具体的に考えるのかを決めてみよう)

 

・ある一つの相手キャラに対しての対策を練る

・他のキャラに派生していく

 

・どのキャラに対してもだいたい当てはまる、「相手と自分の基本の選択肢」を整理する

 

立ち回り

低リスクに、相手にどう触ろうかを考えるところ

終わりがない

コンボ

指導技を当てた後にどうコンボをするのか

立ち回りと違い、正解がある程度存在する。

試合中であれば、ステージのどこでコンボを当てるのかも重要

着地狩り

相手を上に飛ばす攻撃を当てた後や、相手がジャンプ上がりをした後に、自分がその相手をどう狩るか。

 

・自分のキャラがどの技で着地狩り展開を作るのかを整理する。どういう着地狩り展開を作るのかを理解する。

・自分のキャラの着地狩りの択を整理する

・全キャラ大体の共通の選択肢に対する、その回答を自分のキャラで用意しておく

・相手キャラごとの着地狩り方法を考えたりする。

復帰阻止するのか崖狩りをするのか

崖狩り

・相手の崖上がりの選択肢を理解する

 

→それぞれの選択肢に対する解答を用意する

解答を用意する際の考え方

①合わせやすい技

②後好きの少ない技

③飛ばせる・撃墜できる技

この3種類の技を、自分が使用するキャラクター事に理解し、それぞれの択に対応させる

また、「シールド」という選択肢が自分にはある。

 

・崖狩りのやり方を決めておく

 →相手の%ごとのセットアップ

 →自分の%を考慮した、相手の%ごとのセットアップの変化

 

・相手キャラごとの選択肢に対して対策を練る

 

復帰阻止

1、まず、復帰阻止に行くのか行かないのかを判断する

2、行く場合、相手の復帰ルートは、いくつかるのかを理解する

3、自分にとってリスクの少ない択とリスクの大きい択を理解する

4、一つの選択肢を割り切って選択する(中途半端にやるとうまく行かないしリスクが大きかったりする)

 

・自分の使っているキャラができる復帰阻止方法を事前に考える

・相手キャラを外へ出す方法と、それぞれで生まれる状況を整理する

・相手キャラごとに、復帰阻止方法を考えてまとめておく

 

具体的な取り組み方

・暗記

・操作練習(コンボ、ベク変、基本動作、筋トレ)

・動画視聴分析

・検証

・実践

 

なぜ理論を読んでもしっくりこないのか

この理論を読んで、どう感じられたでしょうか。

 

理論だけを見ていても、なんか実感が湧かない。そう思いませんか?

(多分具体例が乏しいのが理由の一つであろう)

 

「暗記がどのように実際スマブラの強さに影響を与えるの?」

「操作練をして、実践のいつ、どういう場面で成果が現れるのだろう?」

「動画分析って具体的に何するの?あとそれがどうスマブラ力に関わってくるの?」

「検証したことでどういうメリットがあるの?」

 

それのすべての答えが分かるのが「実践」である。

 

そういった様々な準備をした上で、いざ実戦に挑んで見てほしい。

 

実践をするまでの準備が膨大であればあるほど、実践(フリー対戦で何戦も戦う)において発現する正解が非常に大きくなるだろう。

 

その時は、非常に頭に負荷がかかる可能性があるので、しっかり自分の頭の疲労と相談してくださいね。

 

 

・それは、「全てが連続的で、複合的で、複雑で、実際に取り組んだものにしかその意味を完全に理解できないから、そして、どのように取り組みの成果が現実に出るのかが分かりづらいから」

 

実際にやるということでしか知り得ないことばかりある。

 

自分で理論を文字起こししていても、「どれだけ言語化しても、いつまでも核心がつかめないような感覚のままで、空を掴むような感覚」

 

その他

・なぜ自分が負けたのかを理解する能力

・撃墜択を記憶する能力

・試合内容を覚える能力

・メンタルの安定感

・事前準備